事例を知って事前に回避!不動産売却時のトラブル【越境】編

不動産を売却するときのトラブル事例として、代表的な事例の1つに「越境」という問題があります。
不動産取引は高額になること多いので、購入者とトラブルになるととても大変です。
そのため、トラブルリスクをできるだけ事前に回避しておく必要があります。

そこで今回は、越境に関してのトラブル事例を紹介し、その対策も合わせて解説していきます。
特に、直近で家を売ろうとしている方は参考にしてみてください。

越境とは?

越境とは?
「自分(または他人)の敷地境界線を、ほかの家(または自宅)やその付属物が越えていること」

越境トラブルは、主に一戸建てに発生します。
マンション売却時の越境もあり得る話ではありますが、マンションにおいては「土地」の価値より「建物」の価値の方が断然大きいので、主に土地の価値に関係する越境は取りざたされないというわけです。
また、マンションの場合は管理会社が管理しているので、仮に越境があっても管理会社の方で処理してくれることが多いです。

境界

では、そもそも「敷地境界線」はどのように決まっているでしょうか。
一戸建てもマンションも、売買時に「地積測量図」や「実測図」などの図面が交付されているはずです。

この図面は、「境界杭」といわれる、その物件の境界を示した杭に基づいて、その土地の広さを正確に証明した書類になります。
境界杭は、その土地が整備されたときに、行政との立ち合いのもとで決まっているので、もちろん勝手に動かすことができません。

原則、その境界杭内が自分の敷地になるため、たとえ空中であろうと越えてはいけません。
その境界を越えたときに「越境」になるというわけです。

越境の事例

さて、実際に越境しているとは、以下のような状況のことです。

越境例
  • 隣家の塀部分が越境している
  • 隣家の雨どいが越境している
  • 隣家の室外機が越境している
  • 隣家の庭の枝が越境している

上記は「隣家」の事例ですが、もちろん自分の家や付属物が隣家へ越境していることも考えられます。
そのときも、越境している家を売却するときには気を付けなければいけないポイントがあります。

 

越境のトラブルとその対策

越境に関しての概要や事例が分かったところで、次は越境のトラブルとその対策を解説していきます。
売却の際の越境トラブルは仲介をしてくれる不動産会社が行うことが一般的ですが、売主の立場としても知っておきましょう。

境界杭が破損している

そもそも、境界杭が破損していると、越境かどうかの判断がつかない上に、自分の敷地の範囲を確定できません。
境界杭は石や金属でできているので中々破損しませんが、たとえば道路に面している境界杭などは、「道路工事」のとき、気づかぬうちに破損するなどはあり得る話です。

最近は土地の境界を確定した上での売買を望んでいる買主さんが増えています。境界杭がない状態では、なかなか売れないかもしれません。
そのため、地積測量士や土地家屋調査士などに依頼して、境界杭を修復する作業が必要になります。
その際は、売主の負担になるケースもあるので認識しておきましょう。

樹木の越境トラブル

次に、樹木の越境トラブルについて解説します。
樹木の越境は、越境のトラブルの中で非常に多い事例と言えるでしょう。
樹木の越境は、樹木のどの部分が越境しているかによって対応が異なります。

・枝が越境している

隣家で植えられている樹木の枝が、境界を越えて自分の敷地内まで越境しているとします。
その場合は、枝から葉っぱが落ちてくるかもしれませんし、果実が自分の敷地内に落ちてくるかもしれません。
また、虫などの被害を受ける可能性もあります。

ただし、樹木はあくまで隣家の所有物なので、枝が越境している場合には勝手に枝を切ってはいけません。
その所有者に通知し、その枝を切断させるという流れになります。
そのため、家の売却時には越境している枝は切ってもらい、さらに家の購入者には重要事項説明書にて伝えておくべきでしょう。

宅地建物取引士 山野
いくら邪魔だからと言って、越境している枝を勝手に切ったりするのは、器物損害罪にあたりますので十分気をつけましょう!

・根が越境している場合

枝ではなく根が越境するケースも考えられます。
根は枝とは異なり、その樹木の所有者でなく、越境されている側の人が切ることができます。
ただ、勝手に切っても法律上問題ないとはいえ、それが原因で樹木が傷むなども考え得る話です。

そのため、根を切る際も隣家の人に相談すべきでしょう。
仮に、隣家とのトラブルになれば、その家の売却時に購入検討者も良いイメージを持ちません。
また、根が越境する可能性がある点も、重要事項説明書に盛り込み、購入者には伝えておくべきでしょう。

対応できないものの越境

前項の樹木の越境は、枝や根を切ることで対応することができます。
もちろん、樹木を引っこ抜いてくれれば、それに越したことはありませんが、現実的には難しいでしょう。
とはいえ、この樹木の事例は解決の糸口がありますが、たとえば屋根や室外機、塀などの越境は解決するのは難しいです。

・切ったり移動したりが困難

たとえば、屋根が空中で相手の敷地に越境しているとします。
その場合、その屋根を切ることは不可能ではありませんが、工事費もかかりますし景観も変わりますし、何より家として機能を損なう可能性があります。
そのため、たとえ越境していても、「切る」などの作業は現実的に厳しいでしょう。

室外機も同じです。仮に、容易に移動できれば良いですが、室外機は室内のエアコン本体とつながっていますし、室外機のスぺースの確保も簡単ではありません。
塀も、塀を壊して新たに設置することは物理的には可能ですが、多額の工事費がかかります。

このように、樹木と違い、「越境していない状況」に戻すのが困難なモノもあります。
もちろん、隣家の屋根や室外機、塀が越境している場合も同じことが言えます。

・覚書を締結

このような場合は、隣家との覚書を締結しておきましょう。
そもそも、その家の竣工時に越境していたのであれば、竣工時に売主が覚書を取っておくべきだったでしょう。
その覚書が存在しないのであれば、購入者保護のために隣家と覚書を締結して、その後のトラブルを防止しなければいけません。

・覚書の内容

覚書の内容はさまざまですが、大抵は以下のような内容です。以下は、自分の家の塀が、隣家の敷地に越境していた場合です。

  • 隣家とその塀の所有者は塀が越境していることを確認した
  • 隣家の所有者は塀の建て替えなどの要請はしない
  • 塀の所有者は塀の建て替え時は自らの敷地の範囲内に建設する

要は、その越境を「越境されている側」と「越境している側」できちんと確認し、越境された側は文句を言わない旨を書面で残すということです。
もちろん、塀が越境していることで隣家の所有者に多大な迷惑をかけている場合は、この覚書は締結できないでしょう。

そのような場合は、塀の建て替えなどの処理をしてから、家の売却という流れです。
しかし、大きな被害がない場合は、上記のような覚書を締結することで、購入者を将来的に保護します。
ただ、もちろん塀を建て替えるときは、敷地境界線の範囲内に建設します。

事例を知って事前に回避!不動産売却時のトラブル【瑕疵担保】編

2018.05.07

まとめ

このように、越境については、まず境界杭の存在を知っておきましょう。
境界杭は、不動産のプロでない一般の方が見てもすぐに分かります。
仮に、境界杭が破損していると測量が必要なので、その費用面なども事前に不動産会社に相談しましょう。

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