誰も住まなくなった実家はどうすればいいの? 空き家を処分する4つのステップ

親が亡くなった後空き家になった実家を相続し、それにまつわる問題で悩む人が近年増えています。

実家の近くに住んでおり、その家が賃貸住宅であるなら、実家に移り住んでも良いでしょう。
家賃が不要になるため、住居費の負担がなくなります。

しかし、既に自己所有の家があったり、実家が遠隔地であるなどの場合は、転居するわけにもいかず、困ってしまいます。
放置していても、固定資産税は毎年請求されますし、年数の経過に伴って老朽化すれば、空き家問題に直面し、自治体から管理責任を問われる可能性もあります。

賃貸住宅として運用することも考えられますが、遠隔地に住んでいるのならば管理が難しく、地元の管理会社に委託をした場合、入居者がいない状態であっても月々の管理費を支払う必要があります。

空き家のままにしておいて管理が負担になるより、売却して処分することをおすすめします。
ここでは、空き家となった実家を処分するための4つのステップをご紹介します。

売却を依頼する不動産仲介会社を探す

売却して処分するとなった場合、誰に売るかを考えなくてはなりません。

親戚など他の親族や、地元の知人等に購入を希望される方がいればいいのですが、いない場合は、広く購入者を募集することになります。
そうなれば、不動産仲介会社に依頼して、買い手を探して案内してもらう、売買契約を進めてもらう、など一連の作業を委託しなくてはなりません。

そこで、売却を依頼する不動産仲介会社を探します。
基本的には、実家の近辺にある会社に依頼することをおすすめします。

大手仲介会社の支店や営業所や、地元で根強く営業を続けている小規模の会社でも良いでしょう。
まずは多くの不動産仲介業者を訪問して、売却の相談をします。
そこで、熱意が感じられ、信頼できると感じた会社や、営業力が高いと思われる会社を数社候補として検討し、媒介契約を締結します。

媒介契約は、複数の会社に同時に依頼する「一般媒介契約」をおすすめします。
理由はコチラの記事を参考にして下さい。

家を高く早く売るためには一般媒介契約!?その理由は3つあります

2017.06.16

住宅として売却するか、土地として売却するか

実家の築年数や状態によって、そのまま売却するか、土地として売却するかを決めましょう。

築年数が古く、大がかりな修理が必要な状態なら、その家の価値はほとんどないと考えていいでしょう。
木造住宅の場合、その耐用年数は30年とされています。
もちろん、実際にはそれ以上住み続けられるのですが、売却をする場合の査定においては、ほとんど価値がないものとされてしまいます。

それでもリフォームをしていたり、日常のメンテナンスをまめにしていることで、築年数の割には状態がいいケースもあります。
その場合は住宅として売却が可能ですが、老朽化が激しいため住むには適さないとか、状態が悪く買い手がなかなかつかないと思われる場合は、土地として売却したほうがいいでしょう。

その判断は、自分自身では難しいため、不動産仲介会社に相談して決めるべきです。
「建物付土地」として販売するか、「中古一戸建」として販売するかによって、買い手がつくかどうか、早く売れるかどうかが大きく分かれることもあります。

一般的な傾向としては、平成以降に建築された家は「中古一戸建」として扱われ、昭和に建築された家は「建物付土地」とすることが多いようです。
平成以降の建築であれば、現行の耐震基準を満たしていることが多く、住宅ローンが組みやすいことや住宅ローン控除が適用されるメリットがあります。
そのため、住宅として購入する方が多いのです。

しかし、昭和以前の家は、築年数が長く経っていてリフォーム費用が大幅にかかることや、法定耐用年数を超えていたり、建築基準法改正によって"基準不適格の建築物"に該当したり、増改築によって違法建築物に該当する建物が多々見受けられます。

住宅として販売するよりも"土地"として売り出したほうが、早く売却できる可能性が高くなることがあります。

土地として売却する場合、先に家を解体するか?

土地として売却する場合ですが、実家の建物を解体して更地として売りに出すか、もしくは家をそのままの状態にして売りに出すか、判断が分かれるところです。

更地として売りに出した場合、買い手が見つかるまでの時間が短くなることが多いです。

ただ、家の解体費用は当然ながら自己負担となります。
その金額は一概にいくらとはいえませんが、坪単価で3~5万円はかかると考えていいでしょう。
また、前面道路が狭い場所に建っている、隣の建物と極端に近接しているなど、状況によって金額が高くなることもあります。

解体せずに「建物付土地」として売却する場合、売却価格の値下げ交渉を持ちかけられることがあるものと考えておきましょう。
家をそのまま使う、あるいはリフォームやリノベーションを施して使うといった場合であれば特に問題はないですが、「家はいらない、土地だけ使いたい」といった購入希望の場合、「解体費用がかかるから値下げしてくれ」あるいは「解体費用の半額、もしくは一部を負担してくれ」との申し出がなされることがあります。

そうなった場合、値下げをするか解体費用をいくらか負担することで売却処分してしまうか、家付きで買いたいと希望される購入者が出てくるのを待つか、判断に悩むことになります。
その場合、最終判断をするのは自分自身ですが、委託している不動産仲介会社に意見を求めることは必須です。

宅地建物取引士 山野
毎日リビングでは、先に解体を済まさず、売出価格に解体工事費を含めて現状で売り出すことをお勧めしています。解体する時期を誤ると、固定資産税が約6倍に上がることや解体費用の先行投資による金額負担を避けるためです。
売主様の売却時期やご意向に沿ってご提案させていただきます。

空き家バンクに登録する

空き家バンクに登録して、購入希望者を探す方法もあります。

空き家バンクは自治体が主体となって運営している空き家の登録システムです。
登録は無料で、大きな特徴としては、不動産会社では扱わないような状態の悪い家であっても、購入希望者が出てきて売却できる可能性があります。
購入した空き家をリフォームして住む、そのままの状態で古民家として住むなど古い家であっても、購入を希望する方が出てくる可能性は高いのです。

ただし、不動産仲介会社を通して売却するよりも、売値が安くなってしまうことがほとんどです。
不動産仲介会社は、「この状態では売れないだろう」と判断した家は、仲介契約を断ったり、契約はしても売却価格が安いとなれば、広告活動や見込客への案内などに力を入れてくれません。

中には、見込客にいくつかの物件を見せる際、最初にその状態の悪い家に案内して、「安い予算ではこの程度の家しか買えませんよ」と知らしめ、より売値の高い家を購入させるための「当て物」「ひきたて役」に使われることもあります。

そのような家であっても、空き家バンクであれば購入希望者が出てくる可能性がありますので、最後の手段として考えておきましょう。

まとめ

誰も住まなくなった実家は、できるだけ早いうちに処分すべきです。
冒頭で述べたとおり、住まないまま放置していても、固定資産税等の費用や家を適正に保つためには維持管理するにも費用負担がかかります。

また、人が住まなくなった家は老朽化が早くなり、予想以上の速度で荒れ果てていくものです。
管理がなされず、朽ち果てていく気配がみられる家は、粗大ごみの不法投棄場となり、野良猫の住みかとなり、果ては無断侵入者が出入りするようになり、最悪の場合は、火の始末が不十分であったことや、放火が原因での火事が起こることもあります。
そうなった場合は、空き家の所有者が責任をとらなければならなくなります。

さらに、増え続ける空き家の対策として、2015年に「空き家対策特別措置法」が施行されました。
この法律は、放置され、老朽化した空き家を自治体等が強制的に解体処分して、それにかかった費用を所有者に請求できるというものです。
もちろんその「強制執行」までには何度も警告がされるなど、前もっての連絡が入りますが、自分の所有物だから勝手に手を出すなとは言えないのです。

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2018.01.11

そのような最悪のケースを見据えて、できるだけ早いうちに実家を処分することが必要です。
処分する方法については、不動産のプロである不動産仲介会社に相談するべきでしょう。
最善の処分方法を考えてくれるはずです。

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山野 晋平

山野 晋平

不動産売買部 部長毎日リビング株式会社
宅地建物取引士として宅建業法や建築基準法などの実務知識から税務や住宅ローンの幅広い知識を持っている。 これまで物件をみた数は述べ1,500件、取引実績は300件以上を経験。 注文住宅とアパート建設の営業経験を活かし、住宅用地や新築住宅、中古住宅の取引を得意とし、肌理の細かい仕事で持ち前のガッツと冷静な判断で、お客様(特にご高齢の方)からの信頼も厚い。

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