その不動産屋さん大丈夫?過去にあった不動産詐欺の事例について

土地トラブル 詐欺

2017年8月、大手住宅メーカーの積水ハウスが東京都内の土地を購入し、代金70億円のうち63億円を支払ったにもかかわらず、その土地を取得できない事態になっていると発表しました。
同年4月に売買契約、6月1日に代金の決済を行いましたが、所有権移転登記の申請を却下され、詐欺事件に巻き込まれたものとして、警視庁が捜査を行っています。
これは、その土地の所有者になりすまして売買取引を行う「地面師」の被害に遭ったものと考えられています。
不動産取引における詐欺事件は過去に多数起こっており、一般消費者がその被害に遭うことも少なくありません。
どのような手口で詐欺が行われるのかを、被害防止の観点から述べてまいります。

不動産の名義が勝手に他人名義に変えられている

所有者になりすまして不動産を売却してしまう手口

上記の積水ハウスが被害に遭った詐欺事件がまさにこのケースです。

Aさんが所有する戸建住宅を、Aさんになりすました詐欺師が勝手に第三者に売却し、代金決済を行った後に行方をくらませるといった手口です。
詐欺師は、Aさん名義での運転免許証を偽造し、それをもとにして役所に印鑑登録をして印鑑証明書を発行させ、Aさんになりすまします。
そのうえで、本物のAさんが所有する戸建住宅を第三者である購入希望者Bさんに売却する契約を結び、代金を受け取った後に行方をくらませます。

積水ハウスの事件のケースでは、所有権の移転登記を行う際に、売主側の提出した書類に不正なものがあったため、登記が移転されず詐欺行為が発覚しましたが、発覚せずに移転登記が完了してしまうこともあります。

名義が変えられていることに気づいたAさんは、購入者Bさんに対して「売った覚えなどない」と主張し、Bさんは詐欺事件として警察に告訴するでしょう。
刑事事件としては警察が詐欺師を追うことになりますが、登記については民事の範ちゅうになるため、AさんとBさんの間での話し合いとなります。
そこでBさんが「購入代金を払っているのだからこの家は自分のものだ」と主張して、登記をAさんの名義に戻さない場合、AさんはBさんに対して訴訟を起こすことになります。
いわば戸建住宅の本来の所有者であるAさんも詐欺事件の被害者であり、何の落ち度もないため、訴訟には勝ちます。
ただ、訴訟には時間も費用もかかり、その点からも実害を被ったといえます。

Aさんにも落ち度がある場合、所有権の移転が詐欺行為によるものであっても、戸建住宅の所有権が戻らないことがあります。
Aさんが、実印や印鑑登録証、登記済証などを他人に預けたままにしており、その者が勝手に不動産を売却した場合がそうです。

また、Aさんが、自分の不動産の名義が勝手にBさんの名義に変えられていることを知りながら、そのまま何もせず放置して、Bさんがさらに別のCさんに不動産を売却した場合、その不動産はCさんの所有として認められることになります。

その他、詐欺行為による取引であると知らずに購入したBさんがその住宅に居住して10年間が経過すれば、Bさんの時効取得が成立し、Aさんは自分の所有であると主張することができなくなります。

被害を防止するには

このような被害に遭わないようにするには、まず、不動産の管理を怠らないようにすることです。
居住していれば詐欺師に狙われることはめったにありません。
また、賃貸住宅にしたり、土地であれば空地のままで放置せず、駐車場として活用するなどしていれば、狙われにくいといえます。
さらに、実印や印鑑登録証の管理も厳重に行い、盗難被害に遭わないように気をつけるべきです。

価値のない山奥の原野などを売りつける

土地 トラブル 詐欺山奥の原野など、不動産としての価値がほとんどない土地を「リゾート地として開発される計画がある」「高速道路が開通する予定地になっている」など、ありもしない話を騙り、地価が高騰するからとあおりたて、二束三文の土地を高額で販売する詐欺商法を「原野商法」とよびます。

特に被害に遭いやすいのが高齢者です。
遠方の土地であり、現地に案内されることはまずありません。
案内された場合も、その土地にダミーの区画割りがなされていたり、その区画のいくつかに「売約済」などと書かれた看板やのぼりを立てるなどして、さも人気が高いかのように見せかけます。

また、リゾート施設の完成予想図が記載された豪華なパンフレットを作るなど、小道具の充実にも余念がありません。
相手が迷っていると、「早く買わないと売り切れてしまいますよ」とあおりたて、ダミーの電話をかけさせて「えっ、残りあと2区画になったんですか?」などと契約を急かすことも忘れません。
さらには、被害に遭って購入してしまった方に対して、別の業者が「土地を買いたい方がいるので売ってくれないか」と持ちかけて、測量費、広告費やその他の名目で架空の費用をだまし取るなど二次被害を及ぼすこともあります。

以前はリゾート施設の建設や、高速道路、新幹線が通る用地という名目が多かったのですが、近年は「太陽光発電パネルの用地」といった新しい名目で勧誘が行われることが多くなっているようです。
それらの土地は、電気、ガス、水道が通っておらず、家を建てても生活することができません。
保有していても、利用方法がまったくない、まさに価値がない土地であり、購入しても何の意味もないといえます。

家を建てられない土地を「宅地」として販売する

山奥の土地ではなく、田舎ではあるものの人里といえる地域の土地の売買に関する詐欺行為の事例があります。
法律で、家を建てることができないとされている土地を「宅地」として販売した詐欺です。
都市計画法という法律では「市街化調整区域」という区域が定められています。
都心部ではなく、郊外で多く指定されており、広大な農地の中に、ぽつりぽつりと建物がある、そのような風景を想像されればわかりやすいかと思います。
建物の建築など、開発を禁止している地域であり、新たに住宅を建築することもできません。
そのような法規制が定められているにもかかわらず、そのことを隠して、「閑静で自然の豊かな郊外でのんびりと暮らしてみませんか」と宅地として販売する詐欺です。
建物が建てられないため、地価は安いことがほとんどです。
そのため、販売価格も相場よりも安く設定して安さをアピールし、安さの理由を「郊外であるから」として販売します。
販売を終えるとすぐに会社を解散し、消滅させて関係者は身を隠します。
宅地として購入したのに、家が建てられないことに気づいた時には、売主であったその会社は既になくなっており、そこではじめて詐欺に遭ったことに気づくことになります。
販売されている土地が都市計画法のどの区分に定められているのか、また、市街地であればどの用途地域に区分されているのかは、役所で確認することができます。
現在は、インターネット上で調べることもできます。

不動産業者の言うことをすべて鵜呑みにするのではなく、自分自身で確認しておくことも必要でしょう。
「調べたら、この土地は市街化調整区域なので、家は建てられないのではないか」と売主の業者にたずねると、「確かにそうですが、市会議員の力で建築してもいいことになっている」などと答えが返ってくると思います。
そのような話はありえません。
それ以上の交渉はせず、早々と切り上げましょう。

不動産詐欺被害に遭わないようにするには

一般の方は不動産の売買に関して、十分な知識をお持ちでないことが大半です。
金額が大きな取引であるため、さまざまな法律がからみ、それだけにあらゆるところに詐欺をしかける余地があります。
そこで詐欺に遭わないようにするには、信頼できる不動産仲介会社に売買を依頼することです。
実績のある不動産仲介会社を選んで、売買を委託することで、詐欺師が介入するスキがなくなるといっていいでしょう。
まず、宅建業者として登録されていることはもちろん、その地域で長年にわたって営業している、全国に支店や営業所を持つ大手であるなど、信頼できると考えられるポイントはいくつかあります。
店舗を持たず、カバンひとつで営業をしている不動産ブローカーのような業者に取引を任せるなどは危険きわまりない行為といえます。
まずは信頼できる不動産仲介会社を選びましょう。

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2017.11.22

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